イベント
2015.11.02
「フレッシュホップフェスト2015 横浜」へ行ってみた!
FRESH HOP FEST 2015(フレッシュホップフェスト2015)」は、ホップの魅力を伝え生産地を応援するイベントだ。今年は東京(スプリングバレーブルワリー東京 10/3、4)と横浜(YCCヨコハマ創造都市線センター 10/24、25)の2箇所で開催。横浜会場では、横浜ブルワリー、横浜ベイブルーイング、遠野麦酒やスプリングバレーブルワリーのビールが提供された。
このイベント最大のポイントは、クラフトブルワリーが醸造した国産のホップを使用したビールが飲めること。クラフトブルワリーが、自社栽培ではない国産ホップを入手するのが非常に困難であることはご存知だろうか? 実は、日本で栽培されているほとんどのホップは大手ビール会社と農家が契約を結び、栽培されている。その結果、収穫されたホップはすべて大手のビールに使用され、その他のブルワリーが入手することが困難な状況となっているのだ(*1)。このイベントで、収穫されたばかりのフレッシュホップを使用したビールが飲めたのは非常に貴重な体験である。
入場料200円を入り口で支払い会場に入ると、そこはまるでヨーロッパにワープしたような異空間。天井も高く、広々とした空間におしゃれなライティングだ。会場の真ん中にブルワリーなどのブースがあり、30種類ほどのビールが提供されている。
ビールは単品で350円〜、4種類の「お試しセット」が1000円〜提供されていた。横浜ベイブルーイングのブースでは、看板商品である「ベイピルスナー」の「ノーマルVer.」と「遠野生ホップVer.」が提供され、同じビールでも新鮮な採れたてホップがどのように違うのかを味わうことができる。その他の各クラフトブルワリーブースでは、穫れたての国産ホップを使用したビールが提供された。
フードはスタンドで購入することができる。ハムの盛り合わせ、サンドウィッチ、カレーなどが販売され、会場にテーブルとイスが設置されているのでビールとフードをゆっくりと楽しむことができた。
ビールという文化が日本でこれだけ浸透している中、このような穫れたてホップを使用したビールの祭典は、是非全国に広がってほしい。ワインならば、例えばボジョレ・ヌーボーの解禁は、海外から輸入され店頭に並ぶにあたってテレビやその他メディアの注目度が極めて高い。このように、今後は穫れたて国産ホップのフレッシュビールにも同等の注目を注いでほしいところである。
出来立てのビールを飲む機会も少ない中、さらに穫れたてで希少な国産ホップを使用したビールがこのイベントで飲めたのは非常に嬉しい。今年体験できなかった皆様は、来年ぜひこのイベントに参加してみては?
*1: 朝日新聞2014年11月06記事「高評価と裏腹に後継者難深刻」より
貴戸“トム”光彬
beer365代表。海外で18年間過ごし日本へ帰国。音楽業界で8年勤め、現在貿易関連会社勤務。2010年、仕事がきっかけでクラフトビールと出合う。日本地ビール協会( JCBA)認定ビアテイスター、ビアコーディネイター。
横浜ベイブルーイング株式会社
日本 神奈川県横浜市中区福富町東通2-15
045-341-0450
横浜に醸造所併設のパブとして創業。毎月新しいビールを醸造し、常にレシピの改善を行っている醸造所。
スプリングバレーブルワリー
日本 東京都東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
03-6837-7001
キリンビール株式会社の新たなプロジェクトとして、スプリングバレーブルワリー株式会社を立ち上げ、クラフトビール事業に本格参入。「ビールにワクワ...