コラム
2017.10.16
世界一周ビアライゼ vol.01 ─プロローグ─
旅で出会ったビールを土地の風景と共に写真におさめるビアフォトグラファー、若松節。世界一周する中で見つけたビールや出会いを、魅力的な写真とともに描き出す連載ビアコラムが始まります。これを読んだらあなたもビールを求めて旅に出たくなる!
去年の今日はどこにいたかな?
仕事終わり、行きつけのバーでiPhoneの写真フォルダを遡る。左手には、もちろんパイントグラスが握られている。
そうだ!去年の今日はロンドンにいた。その日の天気は超快晴。ビッグベンやタワーブリッジなど、very very Britishな建造物を眺めながら、テムズ川沿いで飲むビールは格別だった。やはりその土地で飲むビールは一味違う。また旅に出たいな……。
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“ビアライゼ(Bierreise)”と言う言葉をご存知だろうか? ドイツ語で“ビール旅”。ビール好きなら誰もが顔が緩むであろうなんともステキな言葉だ。もちろん私もその1人。この言葉(というかビール)の魔力にやられた。あげく、6年勤めた仕事を辞め、約1年におよぶビアライゼを敢行することとなる。
日本を発ち、まず向かった先は……オーストラリア。
なぜオーストラリアなのか? それは、オージー産のクラフトビールが近年増えていることももちろんだが、全豪オープンテニスが観たかったのだ(笑)
オレンジのが私。 錦織 圭のサインまで貰っちゃったりして。
っと、話が逸れてしまったのでビールに戻そう。
オーストラリアの国民一人当たりの年間ビール消費量は、74.7Lで15位(2013年・キリン調べ)。 数年前までのランキングでは常に10位以内に入るほどのビール大国であったようだが、ここ数年は減少が続いている。
それにしても、オージーたちはよく飲む。中でもビールは一番人気。 移民の国だけあって多様な文化やイベントが入り混じっている。騒ぐのが好きな陽気な国民性も相まって、特に金曜の夜にはパブは“立ち飲み”ならぬ“押し競饅頭飲み”かってくらいに人が多く集まり盛り上がっていた。
この陽気な国でどんな出会いがあるのか、期待が高まる。
若松 節
1986年、横浜生まれ。旅で出会ったビールをその土地の風景と共に写真におさめるビアフォトグラファー。24歳の時にビールの魅力に取り憑かれ、学生時代から好きだった旅にビールという楽しみが加わる。旅経験は国内全都道府県、海外は21ヶ国。「ビールは太る」と巷では言われるが、Bier loverたるものビールの量は減らさない! をモットーに、Bier loverの為のエクササイズ方法を考案中。