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beer365 magazine ビアサンロクゴ

コラム

2017.11.13

世界一周ビアライゼ vol.05 ─オーストラリア04─

若松 節 若松 節

旅で出会ったビールを土地の風景と共に写真におさめるビアフォトグラファー、若松節。世界を巡る旅で見つけたビールや、人々との出会いを描き出すビアコラムです。居心地のいいメルボルンから、とうとう旅立ちの日がやってきました。しかしながら郊外にも、心揺さぶる光景が広がっていたのです。

Today’s Beer

名前 /スタイル:THOMAS COOPER’S SELECTION ARTISAN RESERVE / ピルスナー
産地 / 醸造所:オーストラリア / COOPERS BREWERY
アルコール度数:5.5%
色:イエローゴールド
ボディ:ミディアム
テイスティングノート:超クリア! 決して薄いと言っているわけでなく、モルトもホップもしっかりとそこにいる。アルコール度数も5.5%と高い。なのにこの喉越しの良さは何故だろう?
一口ふくむと、まずはフラワリーかつレモンのようなシトラシーなホップの香り。香りが落ち着くにつれ、徐々にモルトのキャラクターが表れ甘みが広がる。優しく感じるりんごのような香りもまた心地良い。苦み、甘み、香り、度数、喉越し、絶妙なバランスで完成されたピルスナーここにあり! ピリ辛なチョリソーが欲しくなる。

旅立ち

ついにメルボルンを出る。「ずっとここにいてもいいんじゃないか?」「連載タイトルを“メルボルンビアライフ”に変えてしまおうか?」、そんなことを考えてしまうほど楽しかったメルボルン。でも私の目的は、世界中のビールに出会うこと。名残惜しくはあったが、移動を始めた。


オーストラリアの東側を車で北上していく。そして気になったビールは片っ端からジャケ買い!(笑)


途中ゴールドコーストで好きなサーフィンに没頭し、また旅の目的を見失いかける(笑)。

やはりオーストラリアは広い。都会を出るとこんなにも素晴らしい景色が待っていた。
「Today’s Beer」でも紹介している「COOPER’S SELECTION ARTISAN RESERVE」。これを飲んだ時、味わいの絶妙なバランスに、今まで飲んできたピルスナーとは何か違う新しさと造り手の情熱を感じた。そして一つのシーンが頭の中に浮かんだ。それが、ちょうどこの草原のような景色。

静けさと力強さ(積み上げてきた過去)と、明るく照らす光(これからの未来)。そんなイメージだ。ARTISAN RESERVEの写真はこの場所で、もう少し太陽の赤みが増してから撮影した。ラベルの渋い感じともマッチして、気に入りの写真の内の一つ。そんな撮影裏話(笑)。

旅はつづく。 

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若松 節

1986年、横浜生まれ。旅で出会ったビールをその土地の風景と共に写真におさめるビアフォトグラファー。24歳の時にビールの魅力に取り憑かれ、学生時代から好きだった旅にビールという楽しみが加わる。旅経験は国内全都道府県、海外は21ヶ国。「ビールは太る」と巷では言われるが、Bier loverたるものビールの量は減らさない! をモットーに、Bier loverの為のエクササイズ方法を考案中。