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beer365 magazine ビアサンロクゴ

コラム

2019.11.15

【04】1 Day 1 Beer プロジェクト─サンフランシスコ独自の新たなビアシーンの流れ

千田 晋 千田 晋

11月でも気候の良いLAを後にし、北上して向かったのは様々なカウンターカルチャーが生まれた街、サンフランシスコです。覚悟はしていましたが、それでもLAの後に来るとやっぱり寒い!

アンカーブリューイング(Anchor Brewing)のように著名なブルワリーをはじめ、多くのブルワリーがひしめき合うビールのメッカであるサンフランシスコは、現在全米で最も物価が高い街。様々なサブカルチャーやカウンターカルチャーが生まれただけあって、やはり独特な時間が流れていると感じました。

数日の短い時間しか滞在できませんでしたが、その中で訪れたビアスポットの幾つかをご紹介します。

@HOPWATER DISTRIBUTION 

ダウンタウンの中心に位置する、31タップの全てを西海岸のローカルビールで占めるHOPWATER。開業して約5年、シックでクラシカルでサルーンな雰囲気も感じさせるクールなビアパブです。カスクエールも提供しているところが更にクールですね。

@BLACK HAMMER BREWING

2012年に創業し、2015年にタップルームを兼ねたブルワリーをSoMa(サウス オブ マーケット・サンフランシスコ北東部)に開業したBLACK HAMMER。創業者のミュンヘンでのドイツビール体験が基になっている、ドイツ志向のブルワリーです。今回のビアライゼでドイツ志向のブルワリーはここが初めてですね。

@BAREBOTTLE BREWING Co. 


幾つかのコンペでの受賞を経て2016年に現在のブルワリーを開業したBAREBOTTLEは小高い丘の上にあります。十分な広さを活かしたブルワリーとタップルームが併設する開放的な空間で、ホームブルースクールを開催しているところに、彼らの出自を感じさせます。

@STANDARD DEVIANT BREWING 

サンフランシスコでも最も古い地区であり最先端のエリア、ミッションディストリクトに位置するSTANDARD DEVIANTは、BLACK HAMMERと同じような倉庫を改装して2016年に開業したブルワリー。バイオテクノロジー業界のキャリアを持つブルワーが科学的見地から実験を繰り返し醸造するビールが特徴です。

ビートやヒッピー、そしてパンクなどのカルチャーが生まれてきた歴史がところどころから伺い知れるサンフランシスコの街並み。
そこに新たな風景を造り出している比較的新しいブルワリーからは、流行りを追わず何も気負わずに、自分たちの価値観でワンアンドオンリーなビールを造ることを目指している印象を受けました。それは、カウンターカルチャーが生まれたこの街独自の空気間が感じられるようでとても楽しかったです! 

千田 晋

「Brewer's Beer Stand 34」オーナー。映画業界を経てクラフトビール業界入り。ブルワーとセールスに従事し、クラフトビアバーをオープン。海外在住時に魅了されたビールの自由さを、様々なカルチャーを交えて多くの人に伝えたい!