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beer365 magazine ビアサンロクゴ

コラム

2019.12.06

【07】1 Day 1 Beer プロジェクト─ワインの地でも発展していたビアシーン

千田 晋 千田 晋

約1カ月の南米・北米滞在を終え、向かったのは人生初のヨーロッパ大陸!
まずは、最初の訪問地、ポルトガル・リスボンとそのお隣、スペイン・マドリードからお伝えしていきます。やはりヨーロッパの街並みは風情があって良いですね!

さて、多くの人がワインをイメージするリスボンですが、思った以上の数のビアバーやブルワリーがあり驚きました。リスボンのビアシーンは約5年前から始まり、本格的に活性化し出したのは3年前からのようです。そんなリスボンの市内中心部で最も早く立ち上がったブルワリーへ早速行ってみました。

@QUIMERA BREWPUB

3年前に創業したQUIMERAは洞窟のような店内が特徴的なブルーパブで、店内の地下にあるブルワリーではラガーやIPAを始め、サワーやゴーゼ、バレルエイジからサイダー、コンブチャまで造っており、薦められたこれから飲んでみました。

◆QUIMERA BREWPUB Black Currant Barrel Aged Sour/Alc 4.6%/IBU na

クロスグリを配合したバレルエイジサワーですが色味はさほど濃紫色は付いていません。クロスグリはアクセント程度で、それ以上に程よいオーク樽の風味と適度な酸味が心地良い、軽やかで飲み易いサワーでした。

QUIMRRAはブルワーの旦那さんと元女優の奥さんで経営しており、とても和やかな雰囲気の中で、「ポルトガルのビール文化はまだ始まったばかりだけど、大手コマーシャルビールにはない、ビールの多様性をもっと広めていきたい」と、陽気に語っていたのが印象的でした。


さて、次はお隣の地、スペイン・マドリードへ移動しましたが、リスボンより整然としたダイバーシティな感じがするマドリード市内にも多くのビアスポットがあり、リスボンと同様にビアシーンが活性化しています。
繁華街の中心地でオープン7周年記念日を迎えていたここに行ってみました。

@FABRICA MARAVILLAS

外観の写真を撮り忘れてしまいましたが、マドリード市内で一番最初に創業したブルワリー、FABRICA MARAVILLASはシンプルな店内と、その直ぐ裏に整然と並ぶ醸造設備は壮観です。旦那さんのブルワーと創業当初は毎日がチャレンジの連続だったそうですが、今や造るビールの殆どはタップルームで売り切ってしまうとのこと。

◆FABRICA MARAVILLAS Mosaic Lager/ペールラガー/Alc.4.8%/IBU16


モザイクホップを使用したペールラガーで、クリーンで軽くて低めなIBU設定が良いですね。その他にDIPAなどモルト風味を美味しく飲ませるビールもラインナップされていましたが、店主の奥さんと話しをしている最中にもお客さんがドンドン入ってきていました。

音楽やアートのように、ビールも、言葉がなくても通じ合える世界共通文化であることを改めて強く感じた数日間でした。 

千田 晋

「Brewer's Beer Stand 34」オーナー。映画業界を経てクラフトビール業界入り。ブルワーとセールスに従事し、クラフトビアバーをオープン。海外在住時に魅了されたビールの自由さを、様々なカルチャーを交えて多くの人に伝えたい!