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beer365 magazine ビアサンロクゴ

コラム

2017.12.25

世界一周ビアライゼ vol.11 ─ミャンマー03─

若松 節 若松 節

ビアフォトグラファー、若松節が、世界を回る旅で見つけたビールとの出会いを綴る連載。ミャンゴン市内で「The アジア」を満喫した後は、ミャンマー仏教の総本山であるシュエダゴン・パゴダへ。そこから“千歳バス”に一晩揺られてやってきた先はミャンマー第二の都市、マンダレー。「生ビール(タップ)を頼んだ際のミャンマーローカルシステム」とでも言うべき、地元のビール文化も堪能!

Today’s Beer

名前 / スタイル:Mandalay Strong Beer / English Strong Ale
産地 / 醸造所:ミャンマー / Mandalay Brewery
度数:7%
色:赤みがかった金色
ボディ:ミディアム
テイスティングノート:「Mandalay(マンダレー)」は、ミャンマーの老舗ブランド。実はvol.09で紹介したミャンマビールは歴史が浅く、今回のこのマンダレービールこそがミャンマーきっての由緒あるビールと言える。東南アジアには珍しいエールビール。イギリスが占領してたことも関係あるのだろうか? エール酵母特有の香りに、モルト由来のカラメルのようなフレーバーが印象的。名前に恥じぬイギリス感のあるエールだ。いやしかし、この暑い国でこの度数はすぐに酔ってしまいそうな。とは思いつつも東南アジアでエールが飲めるのはうれしい。良くも悪くもアジアっぽさは感じないが、個人的に数あるミャンマーのビールの中でもベスト3に入りそう。ヤンゴンではかなり手に入れにくいとか。マンダレーに行く価値あり!

千歳バスに揺られた先はマンダレー

ヤンゴン発の千歳バス(vol.10参照)に揺られること約9時間。たどり着いたのは北海道だった……当然ながらそんなことはなく、やって来たのはマンダレー。ヤンゴンに次ぐミャンマー第二の都市であり、ビルマ最期の王朝が存在していた、ミャンマーの歴史に欠かせない場所だ。

中でも行きたかったのが「マンダレーヒル」。丘(山?)全部がパゴダ(仏塔)となっている、なんともスケールのデカいミャンマーの聖地の1つである。

山道を抜け、なかなかハードな階段を登り、最終工程はエスカレーター(笑)。近頃はどこもかしこも便利になったものだ。

頂上。ここもシュエピカ、もとい金ピカ(笑)。
マンダレーヒルからの夕陽が有名でとても見たかったのだが、なんせ来たのは朝9時頃。泣く泣く断念した。

下山し、ふもとにある王宮内にも足を伸ばす。金ピカではなく白亜の王宮。これもまた美しい。

その後、お昼ご飯&ビールを探す。
そういえば、ミャンマービールを生(タップ)で飲めるところでは、謎のシステムが存在する。それは「5杯飲むと6杯目が無料になる」というシステム(笑)。

そんなこと言われたら当然6杯目まで飲む! いや、正直こんなにたくさんはいらなかったけれども。ちなみに私が履いているのはミャンマーの民族衣装「ロンジー」で、巻きスカートのようなものだ。ミャンマーではビックリするぐらいほぼ全員が日常的にロンジーを身にまとっている。

すっかり酔っ払いいい気分で夜まで町をふらふらする。マンダレーヒルとはうって変わり、ヤンゴンのようにかなりの都会っぷりであった。

その夜は一泊もすることなく列車に乗り込んだ。カツカツすぎるスケジュールで、次の目的地は世界三大仏教遺跡(*)の1つであるバガンに。バガンの広大な土地には、大小様々なパゴダや寺院が点在しており、その数は1000を超えると言われている。
*ちなみに他の2つは、アンコールワット(カンボジア)、ボロブドゥール(インドネシア)

翌日、自転車をレンタルし遺跡巡りへ! そして、遺跡巡りの終盤で思いもよらぬ人物と出会う。まさに“奇跡”と呼ぶにふさわしい。その人物とは……。 

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若松 節

1986年、横浜生まれ。旅で出会ったビールをその土地の風景と共に写真におさめるビアフォトグラファー。24歳の時にビールの魅力に取り憑かれ、学生時代から好きだった旅にビールという楽しみが加わる。旅経験は国内全都道府県、海外は21ヶ国。「ビールは太る」と巷では言われるが、Bier loverたるものビールの量は減らさない! をモットーに、Bier loverの為のエクササイズ方法を考案中。